◆ 田口支部長ブログ
11月22日(金)〜24日(日)武蔵野の森総合スポーツプラザにて開催された、
第12回全世界空手道選手権大会
2019全世界女子空手道選手権大会
が無事に終了しました。
男子の優勝は、上田幹雄選手
女子の優勝は、永吉美優選手
と共に日本代表が優勝。
男子は第8回大会で木山仁選手(現日本代表監督)が優勝して以来、16年ぶりの日本人選手の優勝。
女子は無差別の世界大会が開催されて以来、初めての快挙でした。
また、今大会はルール改定を行なって初めての世界大会でした。
ルール改定により
・間合いの詰まった硬直した場面が減り
・上段の蹴りに対する緊張感、
・転倒できない緊張感があり、
・見ていてわかりやすく、
スリルのある試合が続出しました。
①女子準々決勝戦。優勝候補のウリアナ・グレベンシコワ選手(ロシア)を佐藤七海選手が下した試合。
身長差20㎝、体重差14㎏。体格に劣る佐藤選手が本戦後半から徐々に圧倒しはじめた時の、観客のみなさんの驚きと大きな拍手。
今大会の名試合の一つです。
②先日のブログで書かせていただいた、永吉美優選手と佐藤七海選手のドラマティックな決勝戦。
この試合は、後世まで語り継がれる様なもの凄い試合でした。
③ブラジルのイカロ・ナシメント選手(ブラジル)は210㎝、140㎏!世界大会初出場でまだ茶帯。
大会2日目・3回戦で、前大会4位入賞者で優勝候補の1人、キリル・コチュネフ選手を技ありを含め圧倒して下した試合は会場に衝撃が走りました。
190㎝・87㎏のコチュネフ選手が、圧力に耐えるために、相手の胸に頭をつけて戦っていました。
誰がこの怪物を仕留めるんだ??と半ばあきらめに似た空気が会場に漂いました。
④イゴール・ザガイノフ選手(ロシア)の衝撃。
4回戦で第45回全日本チャンピオン安島喬平選手に後ろ蹴りで1本勝ち。
5回戦で第48回全日本チャンピオン鎌田翔平選手に上段回し蹴りで1本勝ち。
二試合連続で元全日本チャンピオンを一本勝ちで下した現実を、皆どう受け止めて良いのかわからない様な雰囲気でした。
⑤高橋佑汰選手とオレクサンダー・イエロメンコ選手の激闘。
大会準決勝第1試合。
この試合はスリルある一進一退の攻防が再延長まで続き、試し割り判定へ。
両者17枚と同数!
体重判定も規定の10㎏差が無く、最後の延長へ。
最後の延長に入る時の会場の盛り上がりはもの凄かったです。
⑥上田幹雄選手とオレクサンダー・イエロメンコ選手の激闘と上田幹雄選手の優勝。
決勝戦の戦いも全くの互角。突きのイエロメンコ選手と膝の上田選手といった様相で、延長二回まで激闘が続きました。
判定も引き分け。
試し割り判定で上田幹雄選手に勝利が告げられると、会場中から大きな拍手が、上田選手、イエロメンコ選手に注がれました。
16年ぶりの王座奪還。
テレビ解説をしていた木山仁監督の元に行き、「おめでとうございます!」と握手をした時にそんなつもりはなかったのに、涙ぐんでしまいました。
上田選手の胴上げ、監督の胴上げを見た時は感無量でした。
自分も長年、日本代表コーチをしてきましたので、コーチ陣の皆さんの苦労はわかります。
年に数回の長期の強化合宿。
定期的な強化稽古。
自分の道場運営、家庭を犠牲にして、いかに組織的に選手を強くしていくか、選手を育てていくかを考えなくてはなりません。
しかも、各支部から選手を預かる形になるので、不用意な怪我をさせてはいけません。
また、技術的なアドバイスも支部との違いがありすぎてもいけないのでその辺りも気を使います。
大会3日間は、本当に疲労困憊になります。
そんな監督・コーチの皆さんの力で成し遂げられた、男女ダブル優勝です。
日本代表の監督・コーチの皆さん、本当におめでとうございます。
そして、
本当にありがとうございました!
日本代表コーチ鈴木雄三支部長のYouTubeです。コーチの目線で大会を総括しています。
胴上げシーン。泣けてきます。本当に良かったです。
■大会結果
http://www.kyokushinkaikan.org/ja/news/2019/11/24/1124wore/
■大会レポート
http://www.kyokushinkaikan.org/ja/news/2019/11/26/12th-woc-r/
■テレビ放映
12月8日(日)12:00〜13:55 BSフジにて
大会の間、スタッフをしていただいた皆さん。
大会はスタッフの皆さんの力で成り立っています。
大会期間中は、毎朝誰よりも早く会場入りをして、選手、観客の皆さんが会場を出てから後片付け撤収作業を行います。
本当にありがとうございました。
心より感謝申し上げます。
そして、大会中、当支部の選手達に大きな応援をいただきました。
道場生の皆様。
保護者の皆様。
応援をいただきました、全ての皆様に深く御礼申し上げます。
ありがとうございました!
11月22日(金)〜24(日)武蔵野の森総合プラザにて開催された、第12回全世界空手道選手権大会。
高木信君は初日は試合が無く、2日目2回戦からの出場。
◆2日目
⚫︎初戦・2回戦の相手はシャハリヤジャマン・スモン選手(バングラディシュ)。
初日の開会式の時には緊張の様子を見せていましたが、試合場に上る姿を見ると落ち着いている様に見えました。
いつもの様に軽くステップを踏み構える高木選手。
相手の攻撃を誘う様に軽く下段を蹴ります。
打ち合いの中、上段前蹴りがヒット。技あり。
軽い攻防が続いた後、相手の攻撃を捌き綺麗に転倒させて、足掛け下段突きの技あり。
合わせて1本勝ちとなりました。
初出場とは思えないほど、とても落ち着いています。非常に動きがよいです。
⚫︎3回戦 アレクセイ・ガリエフ選手(ロシア)
ガリエフ選手は実績のあるロシアの強豪選手の1人です。
・2017ロシアウエイト制大会中量級準優勝
・2018無差別ヨーロッパ大会8位
180㎝、81㎏と身長で約8センチ高木君を上回る、ガリエフ選手。
1回戦、2回戦の戦いを見て、かなり強いと感じました。
突き、蹴りの切れと威力がものすごく、初戦は110㎏の相手、2回戦は本部指導員でもある89㎏のマタン選手に攻撃力では上回り、ともに本戦勝利で勝ち上がってきました。
試合開始と同時に初戦同様軽くステップを踏み、相手の様子を伺う高木選手。
ガリエフ選手が攻撃を仕掛けるも、うまくステップでかわし、攻撃を返します。
まともに打ち合わないようにしていますが、技数は互角。
なかなか攻めない高木選手に、強引に攻撃を仕掛けたところ、狙いすましたかの様に足掛けで綺麗に倒しますが、ガリエフ選手、倒されない様に高木選手を抱えてしまいます。
「注意1」
中途半端な距離にいない高木選手は、遠い間合いから踏み込み蹴りを放ち、すぐに離れ、相手の攻撃をかわします。
ガリエフ選手は前に出て高木選手を捉えようと打ち合いにきます。
しばらく打ち合いが続いた後、相手の蹴りに合わせて綺麗に相手を倒します。
ガリエフ選手は残心を決められない様に、高木選手を抱えてしまい、
「注意2」
相手の足掛けを防ぐために、道着を掴むのは注意にはなりませんが、直接身体をつかんだり、抱えたりすると反則になります。
再開後、ガリエフ選手は打ち合いを挑みます。
高木選手も互角に打ち合います。すると、試合終了間際、高木選手は足掛けで綺麗に倒し、ガリエフ選手は思わず高木選手を抱えてしまいます。
「減点1」
主審の
「続行!」
の合図とともに小豆袋が投げられ試合終了。
高木選手、文句無しの判定勝ちでした。
高木君の日本代表入りが決定したのは9月。
現時点から、世界のトップ選手と互角に打ち合うパワーや威力を身につけるのは無理です。
そこで、
①11月までに最大限に体幹の力をつけるトレーニングをする事。
どんなに大きな選手でも、片足になるし、ガードが下がる瞬間がある。
②足掛けと、上段を当てるタイミングの稽古を徹底する事。
この二つをアドバイスしました。
この試合は②がうまくはまりました。
①は里山先生が高木君の相談に乗ってくれて良いジムを紹介してもらい、2カ月で身体が大きくなったのがわかりました。ありがとうございました。
◆3日目
開会式。選手紹介。
本戦に進む32名の選手紹介の舞台に、高木君が立っている事が本当に嬉しかったです。
ルール説明の後に試し割り。
高木君は14枚の板を割りました。
⚫︎4回戦 オレクサンダー・イエロメンコ選手(ロシア)
・2011第10回世界大会7位
・2013第30回全日本ウェイト制重量級優勝
・2016オールアメリカン大会優勝
・2017全ロシア重量級優勝
・2017第6回世界ウェイト制重量級準優勝
イエロメンコ選手はロシア、ヨーロッパでは何度も優勝経験がある、今大会の外国人優勝候補筆頭選手です。
相当格上の相手ですが、今大会の高木選手なら何かやってくれる期待もありました。
試合開始と同時に、イエロメンコを中心に円を描くようにステップを踏む高木選手。
身長で8㎝、体重で12㎏上回るイエロメンコ選手は慌てず、ジリジリと間合いを詰めて行きます。
高木君が時折、誘うように下段を蹴りますが、イエロメンコ選手はなかなか攻撃を返しません。さらに間合いを詰めていきます。
90秒位たった頃でしょうか、イエロメンコ選手が突きから下段を高木選手に叩き込むと、堪らず高木選手、身体を反転させ脚を引きずる様な格好に。
立ってはいましたが、すぐに構えをとる事が出来ず、真横に上がっていた旗が真上に。
惜しくも1本負けとなってしまいました。
少年部から中学生まで稽古を続け、高校の間は野球部で活動し、大学入学と同時に復帰。
復帰当初はまさか世界大会に出るようになるとは夢にも思いませんでした。
本人も全日本大会などの大きな大会の出場は、復帰当初は頭にはなかったでしょう。
ただ、少年部時代に、同年代の最強選手の南原君としのぎを削ってきた高木君ですから、自分は全日本大会を目指して欲しいと考えていました。
試合に復帰したのが、昨年の3月の岡山大会。初の一般の試合でした。
そこで優勝して本人の不安が多少払拭されたと思います。
続いて5月の静岡大会で優勝。
9月の全関西では顔面殴打で相手が試合続行できず敗退したものの
12月の関東大会中量級優勝と実績を積みました。
11月の全日本大会の出場も検討しましたが、見送り、世界大会選考のウエイト制大会に絞る事に。
4月のウエイト制では入賞を狙いましたが、3回戦、僅差の判定でラシャ・ガバラエフ選手(ロシア)に敗退。
その後、5月に行われた、全国強化合宿に参加。
7月の東日本大会の日本代表最終選考試合に出場しましたが、3回戦で安島選手に惜敗。
世界大会日本代表の権利は逃しましたが、7月20日からの日本代表合宿に参加。
その時点では正式に高木君の代表入りは決まっていませんでした。
8月31日(土)9月1日(日)の支部夏合宿。
初日夜の支部長講話の時でした。
自分がこれまでの世界大会のエピソードを話し、真銅先生が日本代表になる選手の稽古や資質の話をし始めた時に、メールが入ったので確認。
高木君が日本代表に選ばれたと言うメールも届いていました。
なんと言うタイミング。
講話最後に発表した時の、あの皆の盛り上がりは忘れられません。
2018年3月に復帰して、翌年11月に世界大会に出場。
凄い事です。
これは普段の高木君の稽古姿勢が呼び寄せた事です。
実は、大会2週間前には大腿部の肉離れを起こし歩くのも大変な状態。
ほぼ毎日太い鍼を打ちに行き、できる稽古は続けました。
大会初日の夜、2階事務所で事務作業をしていたら夜9時頃からサンドバックとミットの音が。
誰だろう?と道場を覗いて見たら、高木君がセコンドの原口君にミットを持ってもらい、その奥では鳥居君がサンドバックを叩いていました。
少し驚いて、
「大丈夫なのか?」
と聞いたら、
「押忍、いつもこんな感じです」
とニヤリ(笑)。
これは大丈夫だと確信しました。
結果、初出場で本戦進出。
本当に良く頑張りました。
世界大会の雰囲気を経験出来たこと。
日本代表として戦えた事は大きな財産です。
高木君は来年のウエイト制に出場し、世界ウエイト制を狙います。
今後も応援をよろしくお願い致します。
大会まで指導してくれた、真銅先生、ありがとうございました。
一緒に稽古してくれた、佳心、美優、をはじめ昭島道場の皆さん、ありがとうございました。
真銅先生、小林君、セコンドについてくれてありがとうございました。
高木君の世界大会出場に向けて、たくさんの応援を頂きました。
立派な応援旗も作成して頂きました。
道場生の皆様、保護者の皆様、応援していただきました全ての皆様に、心より御礼を申し上げます。
本当にありがとうございました。
11月22日(金)〜24(日)武蔵野の森総合プラザにて開催された、第12回全世界空手道選手権大会。
東京城西世田谷東支部から、大澤佳心君、高木信君の2名が出場。2名とも本戦・4回戦まで勝ち進みました。
大澤君は初日、金曜日からの出場。真銅先生からの報告だと調整もうまく行き、絶好調との事で試合が楽しみでもありました。
実は、毎週土曜日の選手稽古に大澤君は参加していませんでした。
大澤君からは、「支部の選手を盛り上げて行きたいので土曜日の稽古参加します。」と言ってもらっていました。
世界大会を考えると、
現在の土曜選手稽古は、中高生が中心で大澤君の相手になる選手がいない事。
同日に開催される、山川選手や西村選手などの大型の日本代表選手や、強い若手が集まる、鈴木雄三支部長の指導する、ユースエリートクラスへの参加を世界大会まで優先する様にしてもらいました。(鈴木支部長、大変お世話になりました。ありがとうございました。)
ユースエリートクラスの動画です。
ですので、大澤君の状態は、真銅先生からの報告、鈴木支部長、本人との会話の中で確認するのみでした。
その全てが「非常に良い状態」「相当強い」との事で、ワクワクした気持ちで当日を迎えました。
大澤君はBブロック。
◆初日
初戦の相手は、レオナルド・ウェレ選手(ウガンダ)。
非常に落ち着いて戦い、足掛け下段突き・上段回し蹴りの技あり二つで、合わせて一本勝ち。順調な滑り出しでした。
◆2日目
2回戦の相手は、ルイジ・カンティド選手(ブラジル)。この選手は欠場。
3回戦は、ロシアウエイト制大会で準優勝の実績がある、イリヤ・ポリャコフ選手。
この試合も非常に余裕を持って戦い、常に相手にプレッシャーをかけて、磨いてきた胸への突きを活かし完封。本戦判定勝利で、3日目の本戦へ駒を進めました。
◆3日目
いよいよ今日が本番。
開会式、ルール説明の後、まずは試し割りです。
大澤君は合計20枚の板を割りました。
今大会、1番の大きな山と考えていた4回戦。
相手は196㎝・96㎏、強豪、アントン・グリアエフ選手(ロシア)
グリアエフ選手は、
2018全日本ウエイト制大会重量級優勝
2018全日本大会 第7位
2019全日本ウエイト制大会重量級準優勝
と錚々たる実績の持ち主。
長身で、前に出る圧力もあり、技の回転も早く、非常に攻略しにくい選手です。
3回戦までの戦いを見て、下突きがすごく鋭く、うまくなっていた事に驚きました。
ウエイト制での大澤選手が有効に使った、肩口や、鎖骨への突きに対する対策かな?と感じました。
いよいよ4回戦。
試合場で対峙する2人。
アントン選手の背の高さが際立ちます。
主審の「はじめ!」の合図とともに大澤君が仕掛けます。
アントン選手も負けじと応戦。
鍛えてきた胸部、肩口への突きを叩き込む大澤君。
アントン選手は下突きと下段、膝蹴りで対抗。
膝蹴りをすくって、足掛けを狙う大澤君。
激しい打ち合いが続きます。
相手の圧力に耐える為か、大澤選手相手の下段を受けずに貰う場面が目立ちます。
手数的にもやや相手の方に分があるか?
見ているこちらも手に汗を握ります。
あっと言う間に試合終了の太鼓がなり、小豆袋が投げ込まれます。
主審「判定!」
赤い旗が3本真上に上がりました。
大澤君の世界大会がここで終わりました。
皆さんもご存知の通り、大澤君は今大会を最後に現役選手を引退します。
今大会は本気で優勝も狙っていました。
大澤君の敗退・・・これで選手を引退・・・
いろんな思いが混ざり、目頭が熱くなりました。
試合で活躍するに従って、大澤君には合宿での講演や支部全体の稽古での技術セミナー等をお願いする事が多くなりました。
嫌な顔一つせずに、「頑張りますっ!」と引き受けてくれました。
また、選手稽古でも、きつい稽古を明るく乗り越えようと、いつも率先して声を出して盛り上げてくれました。
常に、昭島道場を、せたひがを盛り上げて行くという意識で行動してくれました。
ありがとうございました。
自分のみならず、せたひがの分支部長の先生方も大澤君の引退は寂しく感じている事と思います。
小さい頃から大澤君を育ててきた、真銅先生は尚更の事でしょう。
常に大澤君を支えてきた小林龍太君も。
空手の世界では、父親が真銅先生で兄貴が小林龍太君。
そんな深い絆の3人です。
どんな思いでいるかは自分には計り知れません。
真銅先生も小林君もこれまで、本当に本当にお疲れ様でした。
佳心。
これからの人生のほうが長いです。
就職して社会に出ても、さすが極真空手を修行してきた人は違うな、と一目置かれる存在になって、極真の素晴らしさを広めて下さい。
新しい人生に向けて、前を向いて歩んで下さい。
いつまでも応援しています。
4年前。全日本ウエイト制記者会見。
4年前の選手稽古。
2年前
世界大会前日の様子
大会初日。ワールドエリート大会。
大会2日目。
大会3日目。
第12回全世界空手道選手権大会。2019全世界女子空手道選手権大会。2019 ワールドエリート空手道選手権大会。
3日間にわたり開催された大会が無事に終了しました。
女子世界大会に出場した永吉美優選手が見事優勝しました。
本当におめでとうございます!
これまで無差別の女子世界大会で、日本選手が優勝したことは今までありませんでした。
素晴らしい快挙です。
しかも今回は、
前回の無差別チャンピオン、ウリアナ・グレベンシコワ選手(ロシア)
今年の世界軽量級チャンピオン、エカテリーナ・コズロワ選手(ロシア)
今年の世界中量級決勝戦で永吉選手を苦しめた、イウリア・グリゴレワ(ロシア)
昨年の世界中量級チャンピオン、クセニア・ザソリナ選手(ロシア)
昨年の全日本女子準決勝で永吉選手を追い詰め、今年のオールアメリカンで優勝したロシアの最強女子、アナスタシア・カサノワ選手。
オールアメリカン大会入賞常連の、マリア・ヤスコ選手(ポーランド)
と、物すごいメンバーが出場した中での優勝です。
また、こんなメンバーの中、永吉選手と決勝を争ったのは、城西国分寺支部の佐藤七海選手です。
佐藤選手の戦いぶりもとても素晴らしかったです。
準々決勝戦、体格に勝る強豪ウリアナ選手を、華麗なステップを使いながら気迫のこもった攻撃で徐々に圧倒して行く様に、試合終盤から拍手が湧き上がり、判定で勝利が決まると、会場全員から物凄い拍手が送られました。
この佐藤選手と永吉選手との決勝も素晴らしかったです。
本戦、延長、再延長とお互いに一歩も譲らない展開。
昨年の無差別全日本でも2人は決勝を争い、その時には再延長で永吉選手が勝利しました。
しかし、その時よりも佐藤選手さらに攻撃力が増して、動きも全く止まりません。
再延長の中盤、佐藤選手の連打に一瞬持っていかれそうになった際、表情が変わり永吉選手が気合いを入れて前に出て、蹴りを入れ返しました。
あそこが勝負の山でした。
判定は、永吉選手、佐藤選手にともに1本。
全くの互角。
最後は試し割りでの勝負となりました。
実は、肘での試し割りは初めてだったとの事。
何度もフォームを確認する永吉選手。
気合い一閃。
見事に4枚の板を割り、会場から万雷の拍手。
佐藤選手も同じ4枚を申告。
静まる場内。
大きく振りかぶり肘を打ち下ろします。
鈍い音が場内に響いた後、会場から大きなため息が。
割れている板がありましたが、惜しくも成功ならず。
会場から再び嵐の様な拍手が2人に注がれました。
本当にドラマチックな、劇的な、極真の歴史に残る素晴らしい決勝戦でした。
世界大会まで指導に当たった真銅先生のブログにも書いてありますが、実は大会前、大きな怪我をして稽古もままならない状態でした。
代表合宿の時も、他の選手が追い込んでいる中、見ている時間が多く、稽古出来ないストレスや、焦りでメンタルを保つのでいっぱいいっぱいだったと思います。
普通に稽古できる様になったと聞いたのは11月に入ってからだったと思います。
そんな中全てを出し切って戦えたのも、代表合宿で永吉選手の様子を見て、パンチングミットを持っていただいたり、アドバイスを、していただいた、監督・コーチの皆さんのおかげです。
そして、常に永吉選手を支え指導してきた、真銅先生、小林龍太君の力です。
真銅先生は、自分と選手達の様子を話すときに、絶対にネガティブな言葉を使いませんでした。
常に会話の最後は「大丈夫です。絶対に行けます。」「全て順調です。任せて下さい。」という真銅先生の言葉でしめられました。
真銅先生も大事な時期の稽古で、永吉選手がまた怪我をしてしまったり、いろいろ不安を抱えていたことと思います。
本人には確認していませんが、言葉や発言も大切にしていたのだと思います。
(確認したら、「本当に素直に絶対に行けると思っていました。無理そうだったらそれも素直に「ヤバいです」と言っていたと思います。」と言うことでした。(笑))
また、永吉選手の稽古環境を考えて、永吉選手を真銅先生に任せた、金久保先生も素晴らしかったです。
常に永吉選手にとって何が1番良いのか、心の底から考えているのが金久保先生です。
身近な先輩として、永吉選手をはじめ、大澤選手、高木選手をフォローしてくれた小林龍太君。
自分も怪我で苦しんだからこそ、ときには明るく、ときには厳しく、永吉選手に精神的な面も含めて支えになっていました。
セコンドとして、こまごまとした面をサポートしていた山崎一央君、山崎乙乃さんも3日間本当にお疲れ様でした。
大学生になってからは、永吉さんの後方支援に回っていただいた、お父様お母様はさぞかしご心配が尽きなかったと思います。
本当におめでとうございます。
会場で永吉選手に沢山の声援を頂きました。
千葉中央支部の皆さんの、「美優」コールは試合中どれだけ永吉さんの力になった事でしょう。
感動しました。ありがとうございました。
応援していただきました、支部関係者の皆様、本当にありがとうございました。
特に、皆様が会場の外で待っていただいているのにすぐに伺えず申し訳ありませんでした。
実はインタビューが終わり、セコンドの皆さんと撮影が終わって、そちらに向かう途中でも、海外の支部長、道場生の皆さんから、次から次へと、なかば強引に??(笑)撮影を頼まれてしまい、なかなか前に進めずにいました。
途中、小林君や山崎君達に、「美優を囲んでいくぞ」とガードしてそちらに向かった次第です。
会場の外に着いたら、沢山の道場生の皆さんが待っていていただいて、本当に嬉しかったです。
3日間、選手達への沢山の応援、本当にありがとうございました。
心より御礼申し上げます。
最後に、
真銅先生、金久保先生、小林君、永吉さんの優勝本当におめでとう!
そして、永吉さん、優勝おめでとう!
感動をありがとう。
まだ、優勝した実感がないと言っていたけど、これからじわじわと湧いてきますよ。
まずは約束通り、みんなで美味い肉を食べに行きましょう(笑)
本当におめでとう^_^
■昭島道場真銅先生のブログです。是非読んで下さい。
https://ameblo.jp/kyokushin-akishima/entry-12548613224.html
男子世界大会に関しては、また書きたいと思います。
2019 年11月22日(金)
武蔵野の森総合スポーツプラザにて、世界大会初日、ワールドエリート大会が開催されました。
世界大会初日、ワールドエリート大会の様子
大会前日の様子
世界大会初日は、せたひがからは、大澤君のみが出場。
足掛け下段突き&上段回し蹴りで合わせ一本。
調子は良さそうです。
永吉さんと、高木君は2日目からの出場です。
世界大会初日終了後は、ワールドエリート大会。
今年の国際親善大会の入賞者しか出場できないこの大会。
東京城西世田谷東支部からは、
佐野忠輝先生
山崎乙乃さん
益田高之君
長嶋一茂さん
の4名がエントリー。
結果は、
佐野先生と山崎さんが準優勝。
益田君は初戦敗退。
長嶋さんは欠場となりました。
佐野先生の決勝戦。
相手選手の顔面殴打を貰ったあとの気迫は素晴らしかったです。
山崎さん。対戦相手が全員体格が上回る相手でしたが、初戦は突きで一本勝ち。
決勝戦は自分の倍はあろうかという相手に、果敢に攻め込み素晴らしい戦いを見せてくれました。(その様子な動画にも載せました)
益田君は格上の三段の相手。ほぼ互角でしたが、圧力と攻撃力でやや後手に回ってしまった印象です。
新たな課題が見つかりました。これから頑張りましょう。
長嶋さんは、体調を整えて来年の国際を目指します。
世界大会初日は日本代表選手、有力強豪海外選手は全員勝ち上がりました。
2日目から激しい戦いが始まります。
大澤君、永吉さん、高木君への応援をよろしくお願いします。
また、全ての選手達へ大きな拍手をお願い致します。
木曜日は、審判講習会、全世界支部長会議が行われました。
SNSなどにも各国の選手たちの様子がアップされて、いよいよ世界大会!と気分も高揚してきます。
東京城西世田谷東支部の大澤君、永吉さん、高木君も、ルールミーティングの為会場入り。
3人とも表情は明るく、調子は良さそうです。
金曜日は世界大会1回戦。大澤君が出場します。(永吉さん、高木君は明日から)
世界大会終了後に、ワールドエリート大会。
(ワールドエリート大会観戦は入場無料)
道場生の皆さん、出場する選手への応援、どうぞよろしくお願い致します!
◆皆の思いを糧に
昨日、審判講習の時に、大澤君、永吉さん、高木君の応援旗が掲示されていました。
その様子を見て胸が熱くなりました。
高木君の応援旗は三軒茶屋道場の沢山の方のご協力のもと、完成しました。
『真実一路』
高木君にふさわしい言葉です。
少年部のお父様達が考えてくれました。
そして、デザイン書家 『ふでむら薫里』さんの素晴らしい文字。
KUMA’S さんの素晴らしいデザイン。
送っていただいたコンセプト書を見た時に、本当に心を込めて作成していただいたのが伝わって来ました。
(Facebook、Instagramにコンセプト書をアップさせていただきました。是非ご覧下さい)
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=2572129046350384&id=1407449279485039
高木君には、皆の思いを糧に思う存分、悔いの残らない様に戦って欲しいと思います。
掲げられた各選手達の応援旗。
高木君同様、各選手がそれぞれの道場ね皆さんの思いを背負って試合に臨みます。
そして、世界各国から集まった極真空手を修行する皆さん。
海外の選手達もそれぞれの思いを背負っています。
日本代表、東京城西世田谷東支部の応援は勿論の事、出場全選手への応援をよろしくお願い致します!
■大会スケジュール
http://www.kyokushinkaikan.org/ja/news/2019/11/18/12th-wo-sc/