9、上田幹雄(横浜北)VS樋口陽太(千葉県中央)
今大会、上田選手も絶好調。1回戦は東海の強豪、セルゲイ選手、2回戦は地方大会で数々の実績がある浅草の小島選手から、ともに上段蹴りで技ありを奪い、勝ち上がりました。
対する樋口選手は、初戦は5-0の判定勝ち。2回戦は、名古屋中央の河村選手から足掛け下段突きで技ありを奪い、3回戦に進出。
ともに昨年の世界大会で日本代表として戦った選手です。お互い手の内は分かっているだけに、探り合いの展開になるかも知れません。
しかし、上田選手調子良く感じましたが、横浜北支部の指導員に聞くと、まだまだこんなものではないとの事。
樋口選手も、強豪選手に対して必ず対策を練り、結果を出していく戦いをします。
何れにしても目が離せない戦いになりそうです。
10、清水祐貴(城北)VSデビッド・ナポイアン(ロシア)
今大会、安定した戦いを見せている清水選手。1、2回戦ともに本戦5-0の判定勝利を収めています。
対するデビッド選手も、茨城常総支部の前島選手と群馬県東支部の根岸選手に本戦判定勝利で勝ち上がっています。
清水選手は、これまでの、いつまでの止まらない攻撃に攻撃力が加わりました。
2回戦では180センチ、105キロの中井選手を翻弄して勝ち上がっているだけに、182センチ、100キロのデビッド選手にも同じように勝ちたい所です。
オーソドックスでパワーのあるデビッド選手に対して、清水選手がどれだけ自分の戦いを貫けるかがポイントになりそうです。
11、コンスタンティン・コバレンコ(ロシア)VS樋口知春(東京城北)
世界大会で日本代表の鎌田選手を破り一躍名を上げたコバレンコ選手。今日は1回戦は不戦勝、2回戦は、初戦に合わせて一本勝ちを収めた、好調な奥寺選手(下総)をきっちり本戦5-0の判定で下しました。圧倒的な攻撃力は健在です。
対する樋口選手は初戦は5-0の判定勝ち。2回戦は、ロサンゼルスの強豪ソウタ・ナカノ選手と鎬を削り、3-1の僅差で勝ち上がりました。
182センチ、100キロのコバレンコ選手に対して、樋口選手は170センチ、77キロ。
樋口選手がコバレンコ選手のパワーをいかにして封じ込むかがポイントです。
同じ城北支部の高橋選手や山川選手、南原選手といった大柄な選手と普段手合わせしている樋口選手は、大きな選手との戦いには慣れているはずです。
樋口選手の健闘に注目です。
12、大澤佳心(城西世田谷東)VS石崎恋之介(東京城西)
大澤選手は今年の中量級準優勝者。石崎選手は今年の軽重量級チャンピオン。
接戦になるのは必至です。
石崎選手の圧力対大澤選手のスピードの戦いです。
ただ、今年の軽重量級の決勝で竹岡選手と間合いが詰まってしまった石崎選手、大澤選手も以前はきつい状況で間合いを詰めてしまう癖がありました。
接戦になってお互いの悪い面が出てしまうと、非常にもったいない戦いになってしまいます。
お互い上手く距離を取って、激しい打ち合いになる事に期待したいです。
そうなったら、3回戦屈指の好試合になるでしょう。
Dブロック
13、ゴデルジ・カパナーゼ(ロシア)VS山田拓馬(兵庫・大阪南)
カパナーゼ選手は言わずと知れた海外勢のトップ選手。初戦の鈴木選手はカパナーゼ選手の強打を嫌い、間合いを詰め過ぎて反則を度々犯してしまい失格になってしまいました。
2回戦は金久保選手(城西世田谷東)に本戦勝利。
強打は相変わらず。
対する今年の中量級チャンピオン山田選手は今大会かなり調子が良さそうです。
1回戦は上段膝蹴りで一本勝ち。2回戦はウクライナのブセボロド選手を圧倒的な攻撃力で下しています。
パワー対パワーの迫力ある打ち合いになりそうです。
14、谷川聖哉(正道会館)VS山川竜馬(東京城北)
3回戦でも個人的に注目している試合です。
谷川選手はとにかく前に出る馬力が凄いです。9月の正道会館の全日本大会も観戦しましたが、掴み掛けありの戦いはしっかりとした体幹を作りあげるのではないでしょうか?重量級決勝で敗れましたが、とても強く感じました。
初戦は上段回しで技ありを奪い、2回戦では馬力のある磯崎選手を場外に押し出す勢いを見せて判定勝利。
対する山川選手もかなり強くなっています。
ウエイト制でカパナーゼ選手に勝った自信と、積み重ねてきたウエイトトレーニングによるパワーアップで、物凄く攻撃力とスピードが身につきました。
180センチ92キロの谷川選手と186センチ100キロの山川選手。
極真空手の醍醐味でもある、胸の熱くなる、迫力ある打ち合いに期待したいです。
15、ベイ・ノア(東京城北)VS福井裕樹(本部直轄浅草)
ベイ・ノア選手は今大会絶好調。2回戦では、元全日本チャンピオン、アレハンドロ・ナバロ選手(スペイン)をヒットアンドアウェイで翻弄し、体重判定で破り大物食いを果たしました。
一方、ベテランの福井選手は、初戦は体格で勝る森田選手をきっちり効かせて本戦勝利。2回戦も今大会調子の良かった、強打を持つ江戸選手(石川)にもしっかり打ち勝ち勝ち上がりました。
21歳のベイ選手に対して、40歳の福井選手。
若手対ベテラン。そしてプロのキックボクサーとして活躍するインサイドワークが上手く、勢いのあるベイ選手と、あくまでもラッシュをせずに、相手の呼吸を読み力強く攻撃を出す、武術的な戦いをする福井選手。
まるで正反対の2人の戦いがどの様な展開になるのか、要注目です。
16、小西佑哉(兵庫・大阪南)VS鎌田翔平(東京城西)
小西選手は今大会調子が良さそうです。
初戦、千葉北支部の海老原選手を衝撃の上段回し蹴りで一本勝ち。
2回戦は当支部の強豪加内選手に延長で打ち勝ち、勝ち上がりました。
対する鎌田選手も絶好調。1回戦合わせて一本勝ち。2回戦は韓国の重量戦士、キム選手から中段突きで技ありを奪い勝利。
昨年の世界大会の敗戦を糧に、6月のウエイト制重量級優勝に続き、無差別全日本優勝を狙います。
絶好調の鎌田選手に対して、小西選手がどこまで食らいつくか?
以上3回戦はどの試合も目が離せません。
今大会は
1、若手対ベテラン
これまで日本を背負ってきた荒田選手、鎌田選手らベテラン選手を高橋選手や上田選手などのニュージェネレーション世代がきっちり勝って、世代交代を果たすのか?それとも、まだまだ壁となって立ち塞がるのか?
2、強豪外国選手対日本トップ選手
高橋選手、上田選手、荒田選手、鎌田選手ら日本トップ選手と、アショット・ザリヤン選手、アントン・ガリエフ選手、エルダー・イズマイロフ選手、ゴデルジ・カパナーゼ選手などの強豪外国人選手の戦い。日本が安島選手以来の日本の王座を手にするのか注目です。
3、来年開催される世界ウエイト制大会の日本代表最終選考大会
今大会は来年開催される世界ウエイト制大会の日本代表最終選考大会です。
今大会ベスト8に入賞すればおそらく代表になれると思います。
となると、今大会4回戦は絶対に負けられない試合になります。
4回戦の戦いに注目です。
4、改定ルールになって初めての無差別全日本大会
今大会は改定ルールになって初めての無差別全日本大会です。初日の今日も一本勝ち、技ありが多く、見応えのある試合が続出。
また、間合いが詰まった、押し合う展開が少なくなり、延長戦も減りました。
明日も、一発逆転のスリリングな試合が出てくるでしょう。
過去の全日本大会からみても、今大会はとても見所が多い大会になります。
是非、千駄ヶ谷駅前、東京体育館に足を運んで、選手達への声援、よろしくお願いします。
当日券は9時半から発売です。